2015/07/27

当店は秋田県の「研究開発シーズ育成支援事業」の実施機関となりました


この度パレアンヌは、秋田県の「平成27年度研究開発シーズ育成支援事業」の実施機関となりました。

この基礎研究の名称は「秋田杉を原料としたオーガニックアルコール製造に係る基礎研究」。
代表実施機関は秋田県立大学、そして秋田県総合食品研究センター、パレアンヌによる共同事業です。

すでに天然由来成分を配合したフレグランス商品はたくさんありますが、天然由来の原材料は主に「香料」、つまりエッセンシャルオイルです。
エッセンシャルオイルは使っていても、希釈するアルコールまで100%天然の商品は非常に少ないのが実情です。

パレアンヌでは、香料原料とアルコールのどちらも天然由来成分のみとし、「エッセンシャルオイル+バイオエタノール」の「オール天然」のフレグランス商品を開発したいと考えています。
しかしバイオエタノールは主に燃料としての用途のものが多く、フレグランス製品に添加できるものがほとんど流通していません。

そこで有力なアルコールが「秋田が誇る秋田杉」のバイオエタノール。
秋田県立大学と秋田県総合食品研究センターは、一切の化学製品を用いないバイオエタノール製造のための発酵技術の研究及び大量製造方法の確立を目指します。
そしてパレアンヌでは、このバイオエタノールの商品性の評価及び高付加価値化粧品への利用促進を担当します。

パレアンヌではバイオエタノールを様々な合成香料やエッセンシャルオイルと調合し、その香りの特徴をつかむという作業がメインとなります。
バイオエタノールには人工的に製造されたエタノールとは異なった特性があります。
従来の合成香料やエッセンシャルオイルと混ぜることで、どのような香り特性が出るのか、香りの相性はどうなのかなどを見極める必要があります。
また化粧品市場やアロマ市場において原料としてのバイオエタノールのニーズはどうなのか、「天然由来」の価値はコストとしてどのくらいが妥当なのか、それらの課題などを調べる予定です。

この事業は基礎研究ですから、事業期間内に製造されるバイオエタノールは商品開発には使えません。
実際にバイオエタノールを利用できるようになるかどうかは、秋田杉からバイオエタノールを製造する企業が現れてくれるかどうかにかかっています。
ひょっとすると研究だけで終わってしまうかもしれません。
でもパレアンヌでは、香り製品への配合成分として、バイオエタノールの特性をきちんと把握できるだけでも有意義な研究だと思っています。
また化粧品市場への普及を促進させるためにも、その特性を把握し情報提供することは重要なアプローチだと考えています。
今後、化粧品などの成分として天然由来成分のニーズは確実に、さらに高まっていくと予想されます。

来年には「オール天然」のルームフレグランスが開発できれば嬉しいですね。
海外からの旅行者にも、日本のお土産品としてアピールしたい。
そうなるためにもがんばっていきたいと思っています。

本当は日本のどの地域や企業もやっていない大きな野望があるのですが、それは秘密です。